玲-0

2005年2月2日 連載
私の幸せを返して。
あの楽しかった毎日。
         (幸せって?)
私の幸せは。
                      (私って何?)
何だろう。
幸せって何?
私って何?
私の幸せって何?
何ってどうして?
どうしてって何?
何って何?
もーいいや。



序章

私こと渡辺玲(あきら)は、自分の名前に物凄くコンプレックスを抱いていた。
女であるのに普通男に付けるだろう名前が私には付いている。
それだった。
せめて読みを『れい』とかにしてくれればまだ女の子っぽい名前なのに。
と、何度親を恨んだかわからない。しかも挙句の果てにはこの父親似の顔だ。
それだけならいいのに図体がでかいのまで父親に似てしまった。
流石にがっちりしてる筋肉質なマッチョ・・・
ってなわけじゃないけど。ってゆうかそんなんだったら自殺してると思う、多分。
一応華奢な部類には入るんだろうけどひょろりと伸びた背。
他の女の子達はあんなにちっちゃくて可愛いのに。
そんな私に背で負けて悔しいらしいクラスメートの男子は、ことごとく私の名前とマッチしている
私の体型をからかいの的としてきた。
女の子達はそんな私のことをカッコイイとか気にすることない、とか言って慰めて
くれていたけど私にとってはやっぱりそれは単なる慰めでしかなくて、
やっぱり普通の女の子と同じ体型になりたくて仕様がなかった。
泣いたこともあった。
もちろん人前でなく家で独りの時、だったけれど。

でも私が中学生に上がる頃には成長期の男子達もぐんぐん私の背を追い抜いて、
私の背の高さもあまり目立たなくなり、
(私の背より高い人限定だったけれど)それなりに恋もしたし、付き合ったりもした。
その頃にはもう私の背や名前でからかう奴もいなくなっていたし、
(逆にそのことで深く詫びられて困った位で)毎日が楽しかった。

そして無事に中学を卒業した、その日。
まさか自分の運命が180度変わってしまうなんて、私はその日まで知る由もなかった。

全くの赤の他人で。
だけど下の名前だけが同じ漢字で。
しかも私が望んでた読み方をする名前で。
私とは正反対に女の子みたいな顔をした男の子と、
嬉しくもない出会いをして。

そして・・・・

<続ケ>

++++++
以前亮が書いた書きかけの小説・・・。
また、暇な時に更新していこうと思いますなり。
ってことで今日一気にUPUP!

コメント

亮

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