天使は突然姿を消した。
俺の目の前で。
|
いつもあの笑顔が
隣を向けば見ることができて
そしてそれが、
これからも永遠に続くものだと
信じてた。
|
だけど
俺の天使は消えたのだ。
俺を乗せた学校の方へと向かっているバスは、相変わらず田んぼや畑や山に囲まれた道を通っていて、
流石の俺も外の景色に飽き始めていた。なら寝ていればいいじゃないか。
そう思うのだが、何故か今はそれができない。これから3年間を過ごすことになっている
学校に近づいてきているから興奮しているのだろうか。
眠いはずの脳が学校に近づくに連れて段々冴えてきた。くそ、眠れねぇ。
とりあえず車内を見回すと、俺と同じ目的で乗ってるようなやつ
(つまりは関桜高校の新入生ってことなんだけど)は、俺を除いて5、6人居た。
あ、7人だ。しかも1人を除いては皆友達同士で来ているようだ。
1人は窓に寄りかかるようにして眠っている。
俺も今のうちに話し相手位作っとかねぇとな。
座ってるとこもあの寝てるやつが一番近いしあいつに話しかけるか。
俺は相手の迷惑は二の次にとにかく話しかけることにした。
うわぁ〜。こいつ・・・男、だよなぁ。無駄に睫毛長すぎ・・・。
俺は目の前で眠りこけているやつを見て溜息をついた。
いやまじ長すぎだって。
思わずしげしげと覗いてしまった後で、目の前のやつが身動ぎをしたので
俺は慌ててやつに声をかけた。だけだった。・・・・・うん。ってゆうかそのはず。
* * * * * * *
「お前も関桜(せきおう)高校の新学生だ・・ろ・・・?」
俺がそう言いかけながらやつに聞くとあろうことかやつは、
無駄にでかい双眼から涙をぽろぽろ、ぼろぼろ、ぼとぼと・・・・
とにかく涙したのだ。
もちろんちょっと所かかなり面食らった俺はしばらくの間
奴の顔を呆けた顔で見てしまっていた。なんだって俺が知らないやつに、
しかも男に泣かれなくちゃなんねぇんだ。
・・・・俺なんかしたか?
俺が、目の前のやつが自分の涙で濡れた頬を拭こうともせずに
きょとんとしていることに気づいた時には涙は既に止まっていた。
・・・もしかしてこいつ、自分が泣いてたことに気付いてない?
「・・なんで泣いてんの?」
もっともな質問だと思う。思うんだけど・・。
やつは、思いっきり頭の上にクエスチョンマークを乗せて自分の手を
自分の頬に移動させて。
「えええええええええええええええ!?」
普段、利用する人が少ないからなんだろう。普通のバスよりも一回り小さいこのバスで、
やつの声は乗客全員の視線を集めた。
<続ケ>
俺の目の前で。
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いつもあの笑顔が
隣を向けば見ることができて
そしてそれが、
これからも永遠に続くものだと
信じてた。
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だけど
俺の天使は消えたのだ。
俺を乗せた学校の方へと向かっているバスは、相変わらず田んぼや畑や山に囲まれた道を通っていて、
流石の俺も外の景色に飽き始めていた。なら寝ていればいいじゃないか。
そう思うのだが、何故か今はそれができない。これから3年間を過ごすことになっている
学校に近づいてきているから興奮しているのだろうか。
眠いはずの脳が学校に近づくに連れて段々冴えてきた。くそ、眠れねぇ。
とりあえず車内を見回すと、俺と同じ目的で乗ってるようなやつ
(つまりは関桜高校の新入生ってことなんだけど)は、俺を除いて5、6人居た。
あ、7人だ。しかも1人を除いては皆友達同士で来ているようだ。
1人は窓に寄りかかるようにして眠っている。
俺も今のうちに話し相手位作っとかねぇとな。
座ってるとこもあの寝てるやつが一番近いしあいつに話しかけるか。
俺は相手の迷惑は二の次にとにかく話しかけることにした。
うわぁ〜。こいつ・・・男、だよなぁ。無駄に睫毛長すぎ・・・。
俺は目の前で眠りこけているやつを見て溜息をついた。
いやまじ長すぎだって。
思わずしげしげと覗いてしまった後で、目の前のやつが身動ぎをしたので
俺は慌ててやつに声をかけた。だけだった。・・・・・うん。ってゆうかそのはず。
* * * * * * *
「お前も関桜(せきおう)高校の新学生だ・・ろ・・・?」
俺がそう言いかけながらやつに聞くとあろうことかやつは、
無駄にでかい双眼から涙をぽろぽろ、ぼろぼろ、ぼとぼと・・・・
とにかく涙したのだ。
もちろんちょっと所かかなり面食らった俺はしばらくの間
奴の顔を呆けた顔で見てしまっていた。なんだって俺が知らないやつに、
しかも男に泣かれなくちゃなんねぇんだ。
・・・・俺なんかしたか?
俺が、目の前のやつが自分の涙で濡れた頬を拭こうともせずに
きょとんとしていることに気づいた時には涙は既に止まっていた。
・・・もしかしてこいつ、自分が泣いてたことに気付いてない?
「・・なんで泣いてんの?」
もっともな質問だと思う。思うんだけど・・。
やつは、思いっきり頭の上にクエスチョンマークを乗せて自分の手を
自分の頬に移動させて。
「えええええええええええええええ!?」
普段、利用する人が少ないからなんだろう。普通のバスよりも一回り小さいこのバスで、
やつの声は乗客全員の視線を集めた。
<続ケ>
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